もののけ姫に登場する猩々(しょうじょう)は、セリフこそ少ないものの、不気味さと神秘的な存在感で強い印象を残していますよね。「なぜ山犬といるの?」「あの言葉にはどんな意味があるの?」と気になった人も多いのではないでしょうか。
この記事では、もののけ姫の猩々のセリフに込められた意味や、山犬との関係性についてわかりやすく解説します。
もののけ姫の猩々とは?
もののけ姫 こだま 正体について話題になることも多いですが、作中で独特な存在感を放っていた「猩々」も気になりますよね。不気味な見た目や低い声のセリフが印象的でどんな存在だったのか?と疑問に思った人も多いはずです。
さっそく、もののけ姫の猩々の正体や役割、作品の中で描かれた意味について詳しく見ていきましょう。
猩々は森を追われた側を象徴する存在
もののけ姫に登場する猩々は、深い森に暮らす猿神のような存在です。赤茶色の毛並みと、人間に近い顔立ちが特徴的でした。作中では人間の言葉を理解しながらも、人間に対して強い憎しみを抱いています。
猩々たちは、森を壊しながら発展していく人間たちに追い詰められていました。そのため、単なる怖いもののけではなく、「森を奪われた側の怒りや悲しみ」を象徴する存在として描かれていたのかもしれません。
モデルや特徴から見る猩々の正体
猩々のモデルについては、オランウータンではないかと言われています。長い腕や赤っぽい毛並みなど、確かに共通点がありますよね。
一方で、猩々という名前は、日本の伝承や能に登場する霊獣が元ネタとされています。本来は陽気な存在ですが、もののけ姫では人間への敵意を強く持つ荒々しい姿として描かれていました。
また、木霊が森の精霊的な存在なのに対し、猩々は人間の言葉を話し、自分たちの意思を持っています。ただの獣ではなく、知性を持ちながら人間への憎しみに支配された存在だったのかもしれませんね。
猩々のセリフの意味を考察!
作中で強い存在感を放っていたもののけ姫の猩々ですが、実はセリフにも深い意味が込められていました。独特な話し方で聞き取りづらい部分もありますが、その言葉からは森を守りたい思いや、人間への怒り、絶望感まで伝わってきます。
ここからは、猩々の印象的なセリフについて考察していきます。
「ここは我らの森」に込められた叫び
猩々はサンとアシタカに向かって、「ここは我らの森。人間よこしてさっさと行け」と語っていました。このセリフからは、森を自分たちの生きる場所として必死に守ろうとしている様子が伝わってきます。
人間によって木々が切られ、自然が壊されていく中で、猩々たちは強い危機感を抱いていたのでしょう。ただ縄張り意識が強いのではなく、これ以上森を奪わないでほしいという悲痛な叫びにも聞こえます。
「人間食う」は復讐と絶望の表れだった
猩々たちは作中で、「人間食う」「人間の力もらう」といった衝撃的な言葉を口にしていました。一見すると残酷なセリフですが、これは単なる暴力性ではなく、人間に対抗する力が欲しいという願いの表れとも考えられています。
森を壊され、住処も奪われ、追い詰められた結果、人間みたいにならなければ勝てないという考えにたどり着いてしまったのかもしれませんね。
「森戻らない」に見える怒りと無力感
猩々は「木植えた。みな人間抜く。森戻らない」とも語っていました。この言葉からは、自分たちが木を植えて森を守ろうとしても、人間がすぐに壊してしまう現実への怒りが感じられます。
自然を守ろうとしても、人間の発展によって次々と奪われていく、そんな無力感もあったのでしょう。だからこそ、猩々たちの憎しみはどんどん強くなっていったのかもしれません。
猩々は自然側の危うさも描いていた
猩々は森を守ろうとしていましたが、その怒りが強くなりすぎた結果「人間を皆殺しにしろ」という危険な思想へ傾いていました。
これは、人間側の暴力ともどこか似ていますよね。つまり猩々は、自然側にも憎しみに飲み込まれる危うさがあることを示す存在だったとも考えられます。作品全体のどちらか一方だけが正しいわけではないというテーマを象徴しているキャラクターなのかもしれませんね。
サンやアシタカにも怒りを向けた理由とは?
終盤では猩々たちは、「お前たちのせいでこの森終わりだ!」とサンたちにも怒りをぶつけていました。本来なら同じ森を守る側の存在なのに、それほど極限状態に追い込まれていたのでしょう。
また、「生き物でも人間でもないもの連れて来た」というセリフからは、呪われたアシタカへの恐怖も感じられます。森の終わりを予感した猩々たちの絶望感が表れている、印象的なシーンでした。
猩々と山犬の関係性とは?
もののけ姫では、猩々と山犬たちは主従関係のようなはっきりしたつながりはありませんでしたが、どちらも森の側の存在として描かれていました。しかし、人間への向き合い方やサンに対する考え方には違いがあり、独特な距離感や緊張感も感じられます。
ここからは、猩々と山犬の関係性について見ていきましょう。
同じ森の仲間でも価値観は違っていた
猩々も山犬も、人間によって森を奪われてきた存在です。そのため、どちらも森を守ろうとしている点は共通しています。
ただし、山犬たちは森を守る神としての誇りを持ち、冷静さを失わずに人間と向き合っていました。一方の猩々は、人間への怒りや不信感が強く、感情的な言動が目立ちます。同じ森側でも、山犬が守ることを重視していたのに対し、猩々は奪われた怒りを強く抱えていたのでしょう。
サンへの態度にも違いがあった
山犬一族は、サンを「山犬の姫」として受け入れ、本当の娘のように育てていました。人間かどうかよりも、森のためにどう生きるかを大切にしていたのです。
一方で猩々たちは、サンを仲間として認めつつも、人間であることへの警戒を捨て切れていませんでした。そのため、作中ではサンに対して責めるような言葉を投げかける場面もあります。
同じ森の側にいても、猩々と山犬ではサンへの向き合い方にも大きな違いがあったのかもしれませんね。
まとめ
もののけ姫の猩々は、不気味な見た目や独特なセリフが印象的ですが、その言葉には森を守りたいという強い思いが込められていました。人間への怒りや絶望、自然を奪われた悲しみを知ると、猩々の見え方も変わってきますよね。
また、山犬たちとの価値観の違いも作品の奥深さにつながっていました。猩々に注目しながら見返すと、もののけ姫をさらに楽しめることでしょう。
